どうも。ふと気になって見てみたら春の二軍戦でも書かせていただいてましたね。相変わらず部内最弱なのですが、今回の二軍戦では五戦全勝させていただいたので日記を書くことになりました。
他大学との交流が主目的、ということで京大は一回生を中心に打線を組んでいた今回の二軍戦。僕は一日目はC級で出させていただいたのですが、一週間後の二日目では本来出るはずだったMカミくんが遅刻したためにA級に出ることに。春はA級ではさっぱり勝てず今回もひどいことになるのでは……と落ち込んでいたのですが、一局目を勝ち二局目も勝ち、勢いで三局目も勝って全勝になりました。京大では今回は五戦全勝者は僕一人(Mカミくんは四戦全勝)で、五戦全勝すると幹事の方が回らない寿司を奢るというのが伝統だそうです。幹事さん、寿司でなくていいので今度の大会のときにでも昼飯奢ってください(笑)
さて、くだらないことばかりでなくきちんと将棋の方を振り返ってみましょうか。まずは概要だけ
C級一回戦 近大A戦 後手 早石田力戦
C級二回戦 京産大戦 後手 先手四間穴熊対五筋位取り
A級三回戦 阪大戦 先手 ゴキ中力戦
A級四回戦 市大戦 先手 ゴキ中捻り飛車
A級五回戦 神大戦 先手 角交換向飛車
本当は五局とも振り返ってみたいのですが、思い返せばどれもひどい対局。序中盤でかなり劣勢なのを相手の見逃しやポカで逆転しているものばかりでした。そんなこともあるので今回は内輪で少し話題になった四局目を見ていきます。
この四局目。実は京大対決なのです。相手は市大OBの草間さん。界隈では有名人です。同じ一回生ですがいろいろと経験年数が異なる大先輩で、対局直前に対局相手であることが判明。将棋を教えてもらおうと全力でかかるつもりでした。幸いなことに(?)開始に遅れてきたため十分ほどの時間のハンデをいただき、なんとか形にできるかなと思っていました。
図は僕が▽7四飛に備えるため▲6六歩と指した局面。無知具合と弱さがにじみ出たような手です。角筋を止めてしまったため以下作戦負け気味になりました。普通は代わりに▲7八銀とするところ。対局中は▽5六歩を気にしていたのですがそれには▲7七銀として居飛車指しやすそう。第一のミス。
こちらが第二のミス。当然▲3六銀と立つところへ歩を打ってしまいました。4七の金もぼけてしまい、完全に作戦負けに。▲3六銀は▽4四銀で▲3五歩が打てず、また▽3五銀と交換に来られてまずいかと思ったのですが、それは▲4五銀とかわしても単に銀交換しても本譜よりはずっと良かったでしょう。せっかくの時間のハンデがまるで生かせていません。逆に考えすぎてしまっているだけでした。本譜は以下▽7四歩▲8七銀▽8四歩▲7八金▽7三桂と進みコビン攻めや端攻めを気にする形になっていきました。もっとも実際は向こうからもまだ仕掛けづらいようです。対局では無理なはずの攻め筋を気にしてかなり手損してしまい、その間に向こうも形を整えて準備万端、▽8五歩から仕掛けられて香車を取られるわ端を詰められるわとさんざんなことに。玉頭は仕方がないため、起死回生をかけて角を転換し、必死に右辺の駒を働かせに行きました。
ここにきて時間のハンデが功を奏しています。すなわち自分が時間を多く持っていても仕方ないのですが(実際秒読みに突入したのはほぼ同時で、すでに劣勢)草間さんが秒に追われて歩損していました。それが図の局面では大きく響いています。以下▲4六同金▽同歩▲同飛と進みそこで歩切れのため▽4五歩と打てない!遊んでいた右辺がさばけたことも含め、後手かなり変調です。しかし流石に年長者、▽4五桂という勝負手を指され▲同桂▽6九角で勝負形に。単に▲同飛ならわかりやすく勝ちだったかもしれません。その後後手は取った飛車を9一に打ち、先手からの一段飛車を防ぎつついつでも端にぶち込めるという状況に。ところが……
図の▽8六桂はいかにもな手筋ですが、この場合は目をつむって指すタイプの手。以下▲同歩▽同歩▲同銀▽同香▲8七歩と進んで指した▽5六馬が敗着。詰めろ銀取りで▲6七桂を請求しているわけですが、瞬間▲7三角!で以下▽同金▲同桂成▽同玉▲8五桂▽6二玉▲3二飛▽5二金打▲7三銀▽5一玉▲4三桂で後手投了となりました。▲7三角はどう対応しても即詰みか、あるいは詰めろで根元の9一の飛車を抜かれ詰めろ逃れとなるので勝敗は決しています。
図の▽8六桂の時点では既に後手が悪そうですが、対する▲同歩が悪手であり(ここでも▲7三角で勝ち)その後の▽5六馬で▽6四銀と受けておけばまだ僕は間違えたと思います。▲同歩を着手した瞬間に▲7三角に気付き、「しまった!これが証文の出し遅れか……」とか思ったのですが、幸い見逃してもらったので勝機を逃さずに済みました。
チームは僕が大先輩から拾ったこの一勝が大きく、勝ち越すことができたようです。どうやら勝利に貢献できたようで幸いです。危ない危ない。草間さんは嘆いてらっしゃいましたが、得難い一勝でした。しかし僕は本当にひどい対局ばかりでした。勝てたからいいものの本局のように途中まで劣勢だったものばかりで、全勝できたのはまぐれに近い。まだまだ精進が足らないようです。次回は余裕をもって勝てるようにこれからも頑張っていきたいと思います。長文失礼しました。